一応確認。
平成19年4月1日以後に取得した中古資産も新減価償却方法を適用。
新品・中古問わず新減価償却方法。(根拠 法人税法施行令48条の2)
平成19年度の税制改正の減価償却関係の適用時期を再確認。
ちょっと、記憶が曖昧になったもので・・。
・(新)定額法、定率法・・平成19年4月1日以後に取得した減価償却資産から適用
・5年均等償却・・償却累計額が償却可能限度額(取得価額×95%)に達した事業年度の翌事業年度から適用(ただし、平成19年4月1日以後開始事業年度に限る)
5年均等償却は、1年決算の法人なら、平成20年3月期決算が最初の適用ですね。
固定資産を取得したときの経理は、経理を何年かやっている方でも縁がない人は縁がないようで、よく間違いを見かけます。
基本のおさらいです。
固定資産の取得価額は、
その資産の購入代価 + その資産を事業の用に供するために直接要した費用
で計算した金額です。
たとえば、機械を購入した場合には、機械の設置費、試運転調整費、分電盤から機械までの電気配線工事費はその機械の取得価額になります。
法人税法施行令 第54条第1項
購入した減価償却資産の取得価額
次に掲げる金額の合計額
イ 当該資産の購入の代価(引取運賃、荷役費、運送保険料、購入手数料、関税(関税法第二条第一項第四号の二 (定義)に規定する附帯税を除く。)その他当該資産の購入のために要した費用がある場合には、その費用の額を加算した金額)
ロ 当該資産を事業の用に供するために直接要した費用の額
法人税の制度に「中小企業者等が機械等を取得した場合等の特別償却又は税額控除」、通称「中小企業投資促進税制」といわれるものがあります。
この制度は、中小企業にとってはお得な制度で、用件に合致した設備等を購入又はリースした場合には、通常の減価償却費に特別償却費を上乗せするか、法人税の納付すべき金額から一定額を控除することが出来るというものです。
対象資産を購入またはリースした場合には、その適用を是非検討したいものです。
その対象資産が、18年度の税制改正で見直されています。平成18年4月1日以後開始事業年度からの適用です。
□対象資産から外れたもの
デジタル複写機、ファクシミリ、デジタル交換設備、デジタルボタン電話設備、電子ファイリング設備、マイクロファイル設備、ICカード利用設備、冷暖房用機器
□追加になったもの
インターネットに接続されたデジタル複合機、ソフトウエア
□変更なし
機械装置、電子計算機、車両総重量が3.5トン以上の貨物用の普通自動車、内航海運業用の船舶
冷暖房用機器は、業務用だと結構値が張って、適用がしばしば有ったので対象から外れてしまったのは残念です。デジタル複写機やデジタル交換設備などもときどきありました。
一方追加になった方で、インターネットに接続されたデジタル複合機とは、いったいどんなものなのでしょう?
複合機とは、コピー、ファックス、スキャナー等が一体になったもののことだと思うのですが、「インターネットに接続された」ものはあまり一般的なものではないですよね・・。葬儀社でインターネットを使った遺影印刷システムというのを見たことがありますが、それなんかは対象なんでしょうか?
あと、変更なしの中に「車両総重量が3.5トン以上の貨物用の普通自動車」とあるのですが、対象資産として意外と見落とされがちなので、注意してください。
適用を逃すということは、節税の機会をみすみす逃しているということになりますので・・。
法人の決算をまとめているときの話です。
当事務所では、固定資産台帳から自動で減価償却関連の別表が出来るソフトを使っているのですが、別表を作っているときに、
「あれ?別表16(1)がないな〜、あっ、建物が別表16(2)に入ってる!」
と、気がついてしまいました。
分る方は分ると思うのですが、「建物」の法定償却方法は「定額法」です。別表は16(1)を使います。
「やばい、毎年間違ってたのかな?」
法人税の決算調整と申告の手引きを引っ張り出して調べました。
「法定償却方法・・平成10年3月31以前に取得をされた建物・・定額法、定率法」
「そうだ!以前は建物も定率法OKだったんだ!」
すっかり忘れてました。
ということで、この法人の建物も平成10年3月31以前に取得したもの、定率法もOKということが判明、事なきを得ました。
以前に紹介した取得価額30万円未満の小額減価償却資産の即時償却「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」については、平成18年4月1日をさかいに取扱いが変わっています。
平成18年4月1日以後に取得した取得価額が30万円未満の小額減価償却資産について、この規定の適用を受ける場合には1事業年度300万円(事業年度が1年に満たない場合には25万円×事業年度の月数)までと上限が設定されました。
平成18年3月31日までに取得した分については、上限はありませんでした。
あわせて、平成18年4月1日以後に取得した分については法人税の申告書に別表16(6)「少額減価償却資産の取得価額に関する明細書」を添付して明細を報告しなくてはならないことになりました。
平成18年3月31日までに取得した分については、「減価償却資産の償却額の計算に関する明細書(別表16(1)又は別表16(2))」の「備考」欄に一定の事項を記載し、明細書は別途保管で適用を受けることができました。
もうひとつ注意点があって、この取扱いの変更は取得日で判定されるので、例えば、平成18年4月1日をまたぐ平成18年9月期決算の会社などは、1事業年度の中で平成18年3月31日までに取得した分については上限なし、平成18年4月1日以後に取得した分については300万円の上限ありということになります。
申告方法もここをさかいに「備考欄の記載」だけで済んでいたものが「明細書の添付」が必要になるということになります。1事業年度に2種類の申告方法が出てくる場合もあるということです。
ややこしいですね。
関与先で大きな設備を購入しました。
これは税額控除の対象になるなと踏んで調べました。
どうやら「中小企業投資促進税制(中小企業者等が機械等を取得した場合等の税額控除)」が使えそう!
調べを進めると、
対象法人・・・OK
対象資産・・・OK
指定事業・・・?
この関与先は「日本標準産業分類」で、大分類が「H情報通信業」細分類が「4159その他の映像・音声・文字情報製作に附帯するサービス業」に該当しそうなのですが・・
これって指定事業なの?の判断がなかなか出来ませんでした。
租税特別措置法施行規則の第20条の2の2の第7項に指定事業が載っています。
一 小売業
二 料理店業その他の飲食店業(料亭、バー、キャバレー、ナイトクラブその他これらに類する事業を除く。)
三 一般旅客自動車運送業
四 海洋運輸業及び沿海運輸業
五 内航船舶貸渡業
六 旅行業
七 こん包業
八 通信業
九 損害保険代理業
十 サービス業(物品賃貸業及び娯楽業(映画業を除く。)を除く。)
「八 通信業」 か「十 サービス業(物品賃貸業及び娯楽業(映画業を除く。)を除く。)」かな?
「八 通信業」は大分類はOKだが、細分類の段階でアウト!
では、「十 サービス業(物品賃貸業及び娯楽業(映画業を除く。)を除く。)」は?
結構あちこち調べた結果、通達を発見!
租税特別措置法関係通達
42の6-5 事業の判定法人の営む事業が指定事業に該当するかどうかは、おおむね日本標準産業分類(総務省)の分類を基準として判定する。(注) 措置法規則第20条の2の2第4項第10号に掲げる「サービス業」については、日本標準産業分類の「大分類H情報通信業」(通信業を除く。)、「小分類693駐車場業」、「中分類72宿泊業」、「大分類N医療、福祉」、「大分類O教育、学習支援業」、「中分類79協同組合(他に分類されないもの)」及び「大分類Qサービス業(他に分類されないもの)」(旅行業を除く。)に分類する事業が該当する。
「大分類H情報通信業(通信業を除く。)」はOKとのこと、晴れて適用できることが分りました。
11月8日の小額減価償却資産の話題のときに「一括償却」について触れましたが、「一括償却」って何?と思われた方のために解説します。
取得価額が20万円未満の減価償却資産については、その全部または一部について「一括償却」という方法を選択することができます。
一括償却とは、この方法で償却することを選択した減価償却資産については、個別に管理しないで、まとめて(一括して)管理・減価償却していくというものです。
各事業年度の償却額は、「各事業年度ごとの一括償却資産の取得価額の合計額×その事業年度の月数/36」で計算します。
通常は3年間均等償却になります。残存価額は0円です。
例)
平成18年度に一括償却を選択した資産(3台)の合計額 460,000円
各事業年度の償却額= 460,000円 × 12/36 = 153,333円
一括償却を選択した場合の特徴としては、
メリットは、資産を個別に管理しないので、償却資産税の課税対象にならない
デメリットは、資産を個別に管理しないので、仮に途中で廃棄処分しても、帳簿上除却処理が出来ない
の2点があります。
一括償却のこれらの特徴を理解して、償却方法の選択肢に入れていただきたいと思います。
私が担当している町田法人会の「初心者のための実務簿記講習会」も残りあと4回となりました。
次回の主な内容は「減価償却」についてなんですが・・
初心者の方に小額減価償却資産についてどこまで説明しようか悩んでしまいました。
今の制度での小額減価償却資産の取り扱いを確認してみると・・。
(1)原則 取得価額10万円以上のものは、資産計上して通常の減価償却を行う
(2)特例1(一括償却制度)
取得価額10万円以上20万円未満のものは、上記(1)に代えて、一括償却(3年均等償却のこと)を選択することができる。
(3)特例2(即時償却制度)
中小企業者等については、一定要件をクリアすれば、取得価額30万円未満のものは上記(1)(2)に代えて即時償却(取得年度に全額損金算入すること)を選択することができる。
ということで、普通に考えれば中小企業者等は30万円未満の減価償却資産については(3)を選んで即時償却するのが会社にとって一番有利ということになりますよね。
とりあえず、簿記講習会では、原則の説明にとどめ、特例については「別途、こんな特例もあります。」くらいに触れとこうと思います。
「小額減価償却資産」につては、もう少し書きたいことがあるのですが、次回以降にします。
